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Service
サービス樹木とともに都市景観の未来を切り拓く
事業部門
グリーンメンテナンス部門、ツリーリスクアセスメント部門、ランドスケープコンサルティング部門の3部門が連携し、専門知識と技術を融合して、中⾧期的に植物を育成・管理します。これにより、景観や資産の付加価値を創造します。
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港区赤坂、勝海舟終焉の地として知られる旧勝安房邸跡(現・赤坂子ども中高生プラザ)に、一本の大きな銀杏が立っています。勝海舟がこの地に居を構えた明治5年(1872年)以来、邸の中心部にあったものを移植したと伝えられる樹木で、幕末から明治を見つめてきた歴史そのものです。
この大銀杏、約10年前の大型台風で大枝の落枝がありました。あのとき、偶然にも周辺に被害が出ませんでした。以来、弊社樹木医が継続的な点検と維持管理を担い、現在は健全に生育しています。
昨年2025年夏には、高所外観診断とケーブリング支柱の点検・交換作業を実施しました。ケーブリングは、樹木の成長に追随する柔軟な構造で樹皮や形成層へのダメージを最小限に抑え、強風時の衝撃を緩和して枝折れ・幹割れのリスクを低減するシステムです。黒色ケーブルは歴史的景観のなかでも目立ちにくく、この場所の空気感を損ないません。
そして先日、その診断結果をもとに樹木医を中心とした剪定作業を行いました。樹冠のバランスを見ながら、風を受け流せる骨格に整える。落枝事故を経験した樹だからこそ、次の台風に備えた構造を意識して手を入れています。
ここ最近、都内では砧公園や千鳥ヶ淵など、公共空間での倒木・落枝事故が相次いでいます。都市の大木は、人の暮らしのすぐそばに立っている。だからこそ、事故が起きてから対応するのではなく、平時からの計画的な点検と維持管理が欠かせません。
赤坂の大銀杏は、150年以上この土地の記憶を刻んできた樹です。勝海舟が晩年を過ごした屋敷の面影を今に伝える、かけがえのない存在です。こうした樹を健やかに次の世代へつないでいくことも樹木医としての仕事の根幹だと思っています。
長瀬樹木医、お力添えいただきありがとうございました。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
#arborist #treecare #御神木 #樹木医 #景観
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自然との共存と美的感覚のあり方
自然と共存する上での樹木の管理方法、そしてその先に見出される「自然の美しさ」とは、それぞれの土地の長い歴史や文化、環境という背景に深く根付いています。
例えば日本において、モミジやイチョウといった落葉樹が四角く刈り込まれた生垣を稀に見かけることもありますが、目隠しという実用的な目的から、基本的には常緑樹が用いられるのが一般的です。さらに言えば、常緑・落葉を問わず、高木を真四角に刈り込むという文化や発想そのものが、日本にはほとんど存在しません。
だからこそ、母国フランスに帰省する度、堂々と四角く整列した高木のプラタナス並木を目にするたびに、どこか新鮮な感動を覚えるのです。
フランスで「カーテン仕立て(Taille en rideau)」と呼ばれるこの刈り込み手法は、公園の遊歩道などに左右対称の並木を作り出します。
長年の手入れによって形作られたその姿は、自然の樹形というよりも、はるか先まで遠近感が強調された美しい回廊(コリドー)のようです。春から夏にかけては、色濃く涼やかな木陰を作って人々を包み込み、落葉した冬には、刈り込みで密集した枝の隙間から柔らかな日光が差し込んでまるで精巧なスカルプチャーや美術品のような存在感へと移り変わります。最終的に仕上がる、そのシンプルで洗練されたボリューム感こそが、心を惹きつける美しさの理由なのかもしれません。
しかし、なぜフランスでは、このように左右対称で幾何学的な美観が古来より親しまれてきたのでしょうか。
それは、人間の知性と理性をもって自然という個体を意向に従わせ、本来コントロールできないはずの大自然を制するという、いわば「人間の力の象徴」に由来するものです。幾何学的に木々を仕立てることによって、人間が統制を敷いた「内なる自然」と、手付かずの「外なる自然」との境界線がくっきりと引かれます。
それに対して、内の風景と外の風景を自然と馴染ませていく「借景」という日本独特の景観創出に見られるように、日本では人間と自然の境界線をあえて曖昧にし、自然のありのままの姿に寄り添うことで調和と美を見出してきたと言えます。
自然を人間の意志で彫刻し、明確な境界線を引くことで完成するフランスの構築した美に対し、自然との境界を溶かし、その有機的な姿を受け入れることで成立する日本の調和美。
二つの国を行き来する中で見えてくるこの対照的な景色は、どちらが優れているかというものではなく、それぞれの風土と歴史が導き出した「自然への愛と共存の形」なのだと感じます。
株式会社トシ・ランドスケープ
加藤バンジャマン正拓
@benji.masahiro.kato
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砧公園や千鳥ヶ淵で相次いだサクラの倒木について、フジテレビ「newsイット!」様の取材を受け、樹木医の立場から @soshitakao がコメントさせていただきました。
今回の取材では、アーボソニック3Dをはじめとする樹木診断機器による調査手法や、解析結果の読み方についてもご説明しています。
幹の内部を音波で可視化し、腐朽や空洞の広がりを立体的に捉える。目に見えない樹木の内側を診る技術です。
倒木の原因として「老齢化」がよく挙げられますが、サクラについても土壌環境が整い、適切な手入れが続けば、何十年と健全に生き続けます。
都市部特有の問題として、樹木が大きく成長したことで窮屈な植えマスに閉じ込められた根、繰り返される剪定で衰弱した樹体、気候変動で上昇する地温と、慢性的に乾き続ける土壌などもあげられます。
倒れたから危険、危険だから伐るという判断の前に、なぜ倒れたのかを検証し事前に対策していくことも重要です。
リスクをゼロにすることはできません。恐れるあまりの過剰な切り詰めは、樹木の回復力を奪い、かえってリスクを高め、費用だけが膨らんでいきます。サクラなど花木については花見のシーズンに愛でるだけでなく、花のない季節にこそ目を向けてほしいと思います。
サクラの景観は、一朝一夕にできたものではありません。
先人たちが植え、育ててきたこの風景を次の世代へ渡していくために、花の向こう側にある管理にぜひ関心を持っていただけたら嬉しいです。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
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高木の枝おろし
久しぶりの新井クレーン ヨッシーさん
ありがとうございました!
#樹木医 #arborist #treecare #御神木
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樹木医 @soshitakao がサクラの樹木診断を行いました。
建物のそばで長い年月を過ごしてきた一本の大きな老木のサクラです。年季を感じさせる立派な姿です。
しかし外観からだけでは、幹の中がどうなっているかは外からではわかりません。人間の健康診断と同じです。
そこで今回は、目で見て触って確認する「目視点検」に加え、3つの診断機器を使って幹の中の状態を調べました。
レジ(RESI PD)
穿孔抵抗値で腐朽・空洞の位置と深さを把握します
ピカス音波断層診断(PiCUS)
音波伝播速度の差異から幹断面を画像化します
アーボソニック3D(ArboSonic 3D)
複数断面を測定することで内部を三次元的に立体把握します
機器が映し出すのは、今この瞬間です。そこに樹木医の経験を重ね、今後のリスクと具体的な対策をご提案しました。
伐るか、残すかの判断を感覚だけに委ねずに、データに裏付けられた根拠があるからこそ、納得のいく選択が生まれます。
ご依頼いただきありがとうございました。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
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港区赤坂のとある境内でケヤキの剪定に入っています。
青山通りの車列を横目に山門をくぐると、空気の密度がすっと変わります。その感覚は、何度この場所に来ても同じです。赤坂御用地の深い緑を背に負い、赤い提灯がずらりと並ぶ境内です。
江戸の昔、名奉行として知られる方が、三河から勧請した御分霊を屋敷に祀ったのが始まりと伝わります。文政の世に参詣所が設けられ、明治20年に現在地へ遷座しました。
関東大震災にも戦火にも遭いながら、そのたびに復興を遂げてきた境内の樹木たちもまた、その歴史をずっと傍で見てきたはずです。
今回手を入れているのは、奥の院へ向かう参道脇の身代わり地蔵が静かに佇むあたりのケヤキなどが中心です。
高所作業車のバスケットから境内を見おろすと、地上では気づけない景色が広がります。緑青をまとった本殿の屋根、その間を縫うように並ぶ赤い幟と提灯、これからまさに新芽を展開しようとしているケヤキの枝越しに、それらの色彩が透けて見え、春の準備が静かに進んでいるのがわかります。
そしてそのすぐ向こうには、赤坂のオフィスビルと青山通りの車の流れがあり、聖と俗が近い都心の境内というのは、いつもこの距離感に驚かされます。
ケヤキの樹上では、クライマーがロープで体を預けながら一枝ずつ手を入れていきます。縮めないといけない枝はしっかりと剪定しつつ込み合った枝を抜いて光と風の通り道をつくり、参道への干渉を整理します。
上から見ると、枝の骨格が手のひらを広げたように伸びているのがよくわかります。どの枝を残し、どの枝を抜くか。その判断が、これから先何年もの樹形を決めます。
ふと目を転じれば、境内の早咲きの桜が綺麗に咲いていました。赤い提灯、薄桃色の花弁、ケヤキの芽の膨らみ。ひとつの境内に、季節の異なる時間が重なり合うように在る、芸事に生きる人々の信仰を古くから集めてきたこの場所の空気は、どこか凛として、それでいて懐が深い感覚があります。
枝を一本下ろすたびに、境内に差し込む光がわずかに変わります。
その光の加減、木漏れ日を、参拝に来られる方が心地よく感じてくださっていただければ幸いです。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
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本日はフランスの高級ジュエリーブランド店のテラス植栽の定期管理に入っています。
冬の間にひっそりと咲き続けてくれていたサザンカとジャノメエリカが、春の草花へとバトンを渡し、テラスは一気に華やかな彩りに包まれています。
降り積もっても溶けないままの名残雪から、弾けるように現れるエネルギッシュなピンク。
その姿は、眠りの間に力を蓄え、一気に目覚めたかのような、力強い生命の息吹を感じさせてくれます。
やがて季節が進むにつれ、この若々しく鮮やかな色彩は、夏へと向かいながら、深みのある紫や青、または淡くやわらかな白みがかったピンクへと移ろい、穏やかに成長していきます。
このテラスでは、植物の変化を通して、私たちの人生にも通じる移ろいや成長を表現できるよう設計いたしました。
訪れてくださる方々にも、その想いを少しでも感じていただけましたらと、その願いを胸に、日々の管理を務めさせていただいております。
株式会社トシ・ランドスケープ
加藤バンジャマン正拓
@benji.masahiro.kato
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先日は東京アメリカンクラブ様のエントランスのシンボルとなる立派な高木カツラ(学名:Cercidiphyllum japonicum)の剪定を行いました。今回で弊社としては2度目の剪定となり、前回から約4年半が経過しています。
剪定方針としては、カツラ特有の美しい自然樹形を保ちながら、樹高の抑制および建物側への越境枝の整理を目的とした剪定、さらに風の抵抗を軽減するための樹幹全体の透かし剪定を実施し、安全性と景観の維持を図りました。
初回の剪定は2021年11月、樹木医立ち会いの元、落葉前に実施しました。それまで長年無剪定の状態が続いていたため、樹冠上部が過度に伸長し、枝が著しく混み合っている状況でした。
都内における樹木管理という観点から、このような状態では以下のような問題が生じます。
・樹冠上部ばかりに日光が集中し、下部に十分な光が届かなくなることで、下枝が徐々に衰弱・枯死し、樹形のバランスが崩れて美観の低下につながる。
・強風時に樹冠内部を風が通り抜けにくくなり、大枝の折損や倒木のリスクが高まり、利用者の安全確保が難しくなる。
・長期間管理が行われていない場合、樹勢の衰弱や病虫害の発見が遅れ、対処が手遅れとなる可能性がある。
今回の剪定時も、初回前と同様に樹冠が上方へ伸び、上部から中部にかけて枝が混み合う一方で、下部には枯れ枝や弱枝が比較的多く見られる状態でした。
そのため今回も、樹高の抑制と建物への越境枝の整理に加え、気品ある自然樹形を重視した幹全体の透かし剪定を実施しました。
カツラは湿潤な山地や湖畔に多く自生する樹種であり、乾燥に弱く、都内の環境下ではもともとストレスを受けやすい特性を持っています。また、強剪定を行うと切り口から腐朽が進みやすく、特に落葉期以外に不適切な時期で剪定すると、幹焼けなどにより樹勢の低下を招く恐れがあります。そのため、慎重な管理が求められる樹種です。
こうした理由から、大枝の除去に至らない剪定に留めつつ、定期的な管理を行うことが、長期にわたり樹木の美しさを維持するうえで極めて重要となります。
これから新緑の季節を迎える中、カツラの葉脈が透けて見えるハート型の気品ある新芽が、風にやさしく揺れる様子は特に魅了されます。
さらに、秋には黄金色や柔らかなオレンジ色へと変化する鑑賞価値が高い紅葉に加え、落葉時に漂うキャラメルや焼きたての菓子を思わせる甘い香りも、なんと言ってもこの樹木特有の大きな魅力です。
ちなみにその香りに、フランスでは「キャラメルの木(Arbre à caramel)」と呼ばれています。また、日本名の「カツラ」も、「香りが出る樹木=香出る(カヅル)」が転じたものとされており、古くからその特性が親しまれてきたことがうかがえます。
庭は視覚だけでなく、音や香りといった感覚も育まれる空間であることを、あらためて感じさせられます。
この空間を利用される方々にも、そうした豊かさが伝わることを願っております。ご依頼いただきありがとうございました。
株式会社トシ・ランドスケープ
加藤バンジャマン正拓
@benji.masahiro.kato
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金原樹木医にお越しいただき、樹木診断と見積り積算についてご指導をいただきました。
金原先生は、樹木医制度が発足した1991年からわずか2年後、第3期で認定を受けた方です。資格制度の黎明期にくぐり抜けてこられた先生の樹木医キャリアは30年以上に及びます。
長年にわたり設計や積算、そして樹木の診断をはじめ幅広い現場を歩いてこられた金原先生です。その経験に裏打ちされた診断の視点と、積算の考え方、そしてハードワークをされてきた実績には、教科書には載っていない現場経験の厚みがありました。
実務で一番悩むポイントを的確につかんだ金原先生のお話は、まさにその部分を丁寧に掘り下げてくださるもので、私自身も改めて気づきの多い時間でした。
金原先生のもうひとつの顔は、バラの専門家です。神奈川県座間市にご自身のバラ畑をお持ちで、バラ講座も主宰されています。剪定した花材を使ったフラワーアレンジメントまでされてらっしゃり弊社の若手スタッフも以前から参加させていただいていますが、樹木医としての植物生理の知見と、バラの栽培管理をここまで結びつけて教えてくださる方は、なかなかいません。
何より嬉しかったのは、今回も若手が先生の話に食い入るように聞いていたこと。現場の第一線で積み重ねてきた方の言葉には、世代を超えて届く力があります。
金原先生、貴重なお時間をいただきありがとうございました。こうした樹木医同士の横のつながり、そして世代を超えた学び合いの機会を、これからも大切にしていきたいと思います。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
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渋谷区にある神社境内のクスノキに引っかかったドローンの回収をご依頼いただきました。樹木は樹高40mを超える個体です。
現場に入ってまず見上げた瞬間、息を呑みました。
クスノキだけではありません。境内の高木はどれも堂々たる樹冠を形成し、幹を伝って視線を上げていくと、梢の先にはっきりとした「隙間」が走っているのが見えます。
「クラウンシャイネス」
直訳すると「恥ずかしがり屋な樹冠」
「樹冠の譲り合い」とも言われています。
隣り合う高木の枝先同士が、まるで申し合わせたように一定の距離を保ち、触れ合うことなく空へ伸びている。その結果、樹冠と樹冠のあいだに光の水路のような隙間が生まれます。下から見上げると、青空が枝葉のあいだを縫うように走り、それはとても美しい景色です。
この現象にはいくつかの要因が重なっていると言われています。風で枝先同士が接触・摩耗することで成長点が抑制される物理的な作用や、隣接する樹冠からの反射光を感知して、枝の伸長方向を自ら調整するフィトクロム応答、そして樹種によっては揮発性の化学物質を介した相互認識の可能性も指摘されています。
つまり、樹木は決して無秩序に枝を伸ばしているわけではない。隣の木の存在を「感じ取り」ながら、自らの領域を形づくっています。競争でありながら共存でもあります。都市のなかで、これほど見事なクラウンシャイネスに出会えることは多くありません。
そしてもうひとつ、目を引いたのがクスノキのすぐ近くのケヤキの根元に口を開けた大きな空洞です。人が入れるほどの規模で、樹皮がめくれた内部には長い時間の痕跡が重なっています。空洞があるからといって、すぐに危険とは限りません。周囲にはお互いに風による負荷を軽減できる他の高木たちや、ケヤキはもともと材が硬く、外周部に十分な健全材が残っていれば構造的に持ちこたえる力を持っています。ただ、こうした個体こそ定期的なリスクアセスメントが欠かせません。
神社という場所柄、参拝者の安全と樹木の保全、その両立を常に考える必要があります。
ドローン回収という珍しいご依頼がきっかけでしたが、改めて都市の社寺林が持つスケールと奥行きに触れた現場でした。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
...
わたしたちの会社について
グリーンマネジメント
①自社で一貫した管理
②科学的な知見(アーボリカルチャー / arboriculture)と現場の融合
③長期的な植栽管理メンテナンスの計画/プランニング
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