マツ枯れ(マツ材線虫病)の松は、葉が赤くなる前に松やにが出なくなり、古い葉から色あせて垂れ下がり、夏の終わりから秋に木全体が赤褐色になります。症状の段階と何月ごろに何が見えるかを図と表にまとめ、間違えやすい変化との見分け方を、樹木医が一次情報をもとに整理します。
松の葉は、秋の古い葉の黄変や葉の病気でも色が変わります。1枚の写真の色だけでは見分けがつかないため、この記事では健全な松と、葉が茶色くなっても原因が別だった例を当社の写真で載せ、マツ枯れの症状そのものの写真は、撮影した行政・研究機関の資料へのリンクで案内します。松を枯らす仕組みは「マツ枯れの仕組み」で、全国の被害の動きは月次ニュースで書いています。
先に答え──マツ枯れは「松やに → 葉の色あせ → 赤褐色」の順に進みます
- 感染した松は、まず松やにが出なくなります。葉はまだ緑で、外からは分かりません。
- 次に古い葉から色あせて垂れ下がり、新しい葉も続いて、短い期間で木全体があざやかな赤褐色になります。温暖な地域では8〜9月ごろから赤くなり始めます。
- 寒い地域や大きな木では、翌年の春に、葉が垂れずに黄色から褐色へ変わる「年越し枯れ」もあります。
- 秋の古い葉の黄変、葉の病気、潮風や除草剤でも松の葉は変色します。松やにの出方、枝先の新しい葉まで変わっているか、カミキリの痕跡を合わせて見ます。
- 枯れた松の中では翌年のカミキリが育ちます。市町村などへ知らせ、カミキリが出てくる翌年の5月ごろ(地域で異なります)までに、枝まで処理します。
症状の段階──松が赤くなる前に、まず松やにが止まる

マツ材線虫病の症状の進み方。葉が赤くなる前に松やにが止まる(出典: 森林総合研究所、山梨県森林総合研究所、静岡市、林野庁の資料を基に当社作成)
森林総合研究所の冊子「マツ材線虫病にどう対処するか」(2022年)によると、線虫が入った松は数週間のうちに松やに(樹脂)を出せなくなり、やがて幹の中の水の流れが止まります。この時点では、針葉の色はまだはっきり変わりません。典型的には、その後の夏から秋に全身の針葉が急に赤く変わって枯れます。
山梨県森林総合研究所の冊子「大切な松を松くい虫から守ろう」は、目に見える変化を「樹脂流出異常」「葉の退色と下垂」「葉の褐変」の順にまとめています。葉が水分を失って色あせ、古い葉が垂れたあと、すぐに新しい葉も垂れ、やがて遠くからも目立つ褐色になります。静岡市のページも、早いものは線虫が入ってから1か月ごろに葉が変わり始め、2〜3年目の古い葉、続いてその年の葉が色あせ、短い期間のうちにあざやかな赤褐色になるとしています。
葉が赤くなったときには、木の中ではすでに水が通らなくなっています。山梨県の冊子は、かかった松を治療する方法はないとしています。
当年枯れと年越し枯れ
山梨県の冊子は、6〜8月に感染してその年に枯れるものを「当年枯れ」、翌年以降に枯れるものを「年越し枯れ」と呼びます。年越し枯れは、感染が遅い、夏から秋が涼しい、大木である、といった場合に起こり、翌春に気温が上がると進みます。葉は垂れずに黄色から褐色へ変わることが多く、甲府盆地の周りの低い山ではおおよそ半数が年越し枯れでした。森林総合研究所の冊子も、「春枯れ」や「部分枯れ」を示す場合があるとしています。赤くなるのは秋だけとは限りません。
健全な松と比べる

当社が手入れをさせていただいている寿昌院の臥竜の松(クロマツ、江戸川区登録天然記念物)。枝先まで葉の緑がそろっている(当社撮影)
基準として、当社が手入れをさせていただいている寿昌院の臥竜の松を載せます。枝先まで葉の緑がそろい、垂れた葉はありません。

同じクロマツが、緑のまま(松やにが止まる)→ 古い葉から色あせて垂れる → 木全体が赤褐色、と変わっていく様子(当社イラスト)
症状の写真が見られる資料(写真はこちら)
症状の写真は、次の公的な資料で見られます(行政・研究機関の撮影で、この記事には載せていません)。
| 見たいもの | 資料 | 場所 |
|---|---|---|
| 松やにが出ない傷、葉の退色と下垂、褐変、年越し枯れ | 山梨県森林総合研究所「大切な松を松くい虫から守ろう」 | Page-4〜5(写真5〜8) |
| 産卵痕、樹皮の下の糞、侵入孔、幼虫、脱出孔 | 同上 | Page-5〜7(写真9〜14) |
| 若い枝のかじり跡 | 同「対策」 | Page-12(写真21・22) |
| 松やにの出方の5段階、カミキリの痕跡 | 青森県産業技術センター林業研究所「マツ材線虫病の監視・防除対策〜対策の手引き〜」 | p.4、p.10 |
| マツ枯れではない変色(秋の古い葉、被圧、除草剤、潮風) | 森林総合研究所「マツ材線虫病にどう対処するか」 | p.13 |
| カミキリの成虫と線虫 | 林野庁「松くい虫被害対策について」 | p.2 |
2026年10月16日に確認
何月ごろに何が見えるか──温暖な地域の1年の目安

マツ枯れで何月ごろに何が見えるか(温暖な地域の目安)。出典: 林野庁、静岡市、森林総合研究所、山梨県森林総合研究所、岩手県林業技術センター、長野県林業総合センターの資料と当社記事を基に当社作成
始まりは初夏です。林野庁の資料では、5〜7月ごろに羽化したマツノマダラカミキリが線虫を体に入れて枯れた松から出ていき、健全な松の若い枝の皮をかじる(後食)ときに線虫が入ります。山梨県は甲府盆地で最初の脱出を5月30日ごろ、青森県は早ければ6月中旬からとしており、寒い所ほど遅れます。
葉の色の変化はその後です。静岡市は、通常8月から9月ごろに葉が赤くなって枯れ始めるとし、森林総合研究所の冊子は晩夏から秋に変色が進むとしています。「松が赤くなる」のが目立つのは、夏の終わりから秋です。岩手県林業技術センターの資料によると、カミキリの産卵痕は7〜9月にでき、9〜11月には幼虫が樹皮の下で細長い木くずを出し、10月以降は材の中へ潜る孔ができます。秋から春は伐って処理する時期で、段取りは「マツ枯れ対策の道具が変わる」でまとめています。
松やにの出方の調べ方──穴をあけて、時間をおいて見る
森林総合研究所の冊子は、松やにの停止を「針葉変色に先立って現れるマツ材線虫病に特徴的な症状」とし、葉がしおれたり変色したりした木で松やにが止まっていれば、発症しているとほぼ断定できるとしています。調べ方は「樹脂滲出調査」と呼ばれます。
- 幹に、材に届く深さの穴をあける。道具は直径1cm前後の穴あけポンチがよく使われる(森林総合研究所)。
- 健全な松なら、数分から数時間のうちに穴から松やにが流れ出る。出ないときは穴の中を見て、材の表面にもにじんでいなければ「異常」とする(同)。
- 冬は健全な松でも出が落ちるので向かない。部分的に枯れた箇所では健全な木でも出ないことがあり、穴の場所を変えて確かめる(同)。
青森県の手引きは、数時間後の穴の様子を5段階で見分けています(小田 1967 を改変)。
| 段階 | 穴の様子 | 判定 |
|---|---|---|
| A | 松やにの気配がなく、乾き気味 | 異常あり |
| B | 松やにが少しあるか、細かな粒がある | 異常あり |
| C | 松やにが部分的に粒になって出る | 異常なし |
| D | 松やにがたまり、したたる | 異常なし |
| E | 松やにがたまり、流れ下る | 異常なし |
出典: 青森県産業技術センター林業研究所の手引き p.4(令和6年7月改訂)。異常なしの穴はふさいで保護する
岩手県林業技術センターが夏に50年生のアカマツで調べた結果では、早い木は穴をあけて5分で松やにが出始め、60分で約9割の穴から出ていました。細い錐(径約5mm)の穴では2時間ほどおいて見る必要がありました。

幹に小さな穴をあけ、時間をおいて松やにの出方を見る(当社イラスト)
穴は小さくても幹の傷です。名木やほかの方の松では、所有者の了解と専門家の立ち会いのうえで行うのが安心だと考えています。
カミキリの痕跡──後食の跡、産卵痕、木くず、脱出孔
病原体のマツノザイセンチュウ(体長1mmほど)は、マツノマダラカミキリの体に乗って松から松へ運ばれます。カミキリの幼虫は弱った松や枯れた松の中で育つので、枯れかけた松の幹や枝には、カミキリの痕跡が残ります。成虫の体長は2〜3cmほど(青森県)です。

マツノマダラカミキリの成虫。体長2〜3cmほどで、褐色のまだら模様と長い触角が目立つ
| 痕跡 | 時期の目安 | 形と大きさ |
|---|---|---|
| 後食の跡 | 6〜7月 | 小枝の皮が縦にかじられ、傷から松やにが出ていない |
| 産卵痕 | 7〜9月 | 横長のすり鉢状の傷、長さ5mm・幅1mmほど |
| 樹皮の下の木くず(フラス) | 9〜11月 | 幼虫が出す細長い木くず |
| 材入孔(侵入孔) | 10月以降 | かまぼこ形〜楕円形、長径7mm・短径2.5mmほど |
| 脱出孔 | 翌年の初夏 | まん丸の孔、直径5〜9mmほど |
出典: 山梨県森林総合研究所「大切な松を松くい虫から守ろう」Page-5〜7・12、青森県の手引き p.10、岩手県林業技術センター「林業技術情報 No.35」。脱出孔は森林総合研究所が7〜8mm程度、青森県が1cm前後としている
山梨県の冊子は、カミキリが小枝をかじる6〜7月は松のみどり摘みの時期と重なり、縦にかじられて松やにの出ていない枝を見つけたら、なるべく早く大きく切り落とすとしています(間に合わないことも多いと添えています)。ビロウドカミキリの仲間も似た孔を残し、最後は中の幼虫で見分けます(岩手県)。

枯れかけた松の幹に残るマツノマダラカミキリの痕跡。左から産卵痕、樹皮の下の細長い木くず、材の中へ入る孔、丸い脱出孔(当社イラスト)
マツ枯れと間違えやすいもの──秋の古い葉、もみあげ、葉の病気、潮風や除草剤
森林総合研究所の冊子は、秋の古い葉の変色、周りの木に覆われた木の衰弱、除草剤、海岸の潮風の写真を並べ、針葉の変色だけを手がかりにマツ材線虫病と判断するのは危険だとしています。
| 原因 | 色が変わる葉と広がり方 | 時期 | 見分ける手がかり |
|---|---|---|---|
| マツ枯れ | 古い葉に続いて枝先の新しい葉まで垂れて赤褐色に、短い期間で木全体 | 晩夏〜秋(年越し枯れは翌春) | 葉より先に松やにが止まる、カミキリの痕跡 |
| 秋の古い葉の黄変 | 枝の元側の古い葉だけ、枝先は緑のまま | 秋 | 黄変した葉が枝の内側にそろう |
| もみあげ(手入れ) | むしった古い葉が根元に落ちる、木は緑 | 当社の現場では11月〜年明け | 手入れの直後、落ちているのは古い葉の束 |
| 葉ふるい病などの葉の病気 | 斑点のできた葉から、葉ごと・枝ごとに | 葉ふるい病は翌春に落葉 | 葉の斑点や黒い粒、落ちた葉の黒い横縞 |
| 被圧、除草剤、潮風 | 原因によって違う | 原因によって違う | 周りの木の込み具合、薬剤を使った場所、海からの風 |
| 根の傷み、乾燥 | 樹冠の上や外側の葉が短く少なくなる | 年単位でゆっくり | 根元の工事、踏み固め、土の乾き |
出典: 森林総合研究所「マツ材線虫病にどう対処するか」p.4・13、山梨県森林総合研究所の冊子 Page-4、静岡市、長野県林業総合センター「ミニ技術情報 No.24」を基に当社作成。もみあげの時期と、根の傷みの行は当社の現場での目安
秋の古い葉の黄変と、もみあげ
松の葉は数年で入れ替わり(京都で育つマツ属では1.2〜3.5年ほど。大畠 1992)、秋には枝の元の古い葉が黄色や茶色になって落ちます。マツ枯れも古い葉から色あせるので取り違えやすいのですが、違いは、枝先の新しい葉まで色を失い、葉が垂れ、短い期間で木全体が赤褐色になるかどうかです。

左は秋の古い葉の黄変(枝の元の古い葉だけが黄色く、枝先は緑)。右はマツ枯れ(枝先の新しい葉まで色を失い、垂れて赤褐色に)(当社イラスト)
松の下に茶色い葉の束がまとまって落ちているのは、古い葉を手でむしる冬の手入れ「もみあげ」の後のことが多く、当社の現場では11月から年明けに行います。

仕立て松の古い葉を手でむしるもみあげ。根元に落ちる茶色い葉は、手入れで落とした古い葉(当社の現場)
葉の病気、被圧・除草剤・潮風、根の傷み
葉の病気は葉ごと、枝ごとに出ます。長野県林業総合センターの資料では、葉ふるい病は7〜9月ごろにその年の葉に小さな褐色の点ができ、翌春に灰褐色に枯れて落ち、落ちた葉に黒い横縞が入ります。当社でも、葉が茶色くなったアカマツの枝葉を持ち帰って調べ、原因が葉と枝の病気の併発だったことがあります(「アカマツの枝枯れを樹木医が診断」)。

当社が診断したアカマツ。葉が茶色くなっていたが、原因はディプロディア病・葉ふるい病・ペスタロチア葉枯病の併発だった(記事 5291 の手入れ前の写真)
覆われて光の届かない松、除草剤を使った近くの松、潮風を受ける松も色が変わります。当社の現場での目安として、根元の工事や踏み固め、乾燥で根が傷んだ松は、樹冠の上や外側の葉が短く少なくなり、年単位でゆっくり弱ることが多いと感じています。
ただし森林総合研究所の冊子は、周りに感染源があるような場合は、変色した木をマツ材線虫病とみなしてすぐに処分するのがよいとしています。近くでマツ枯れが出ている地域では、様子を見るより、マツ枯れとして扱うほうが安全です。確定には枯れた木の材からマツノザイセンチュウを検出しますが(ベールマン法や市販の診断キット)、検出にこだわって対策が遅れると被害の拡大を許しかねない、とも書いています。
見つけたときの連絡先と、早く伐って処理する理由
林野庁の資料では、守るべき松林とその周りの松林を都道府県知事と市町村長が定めて対策を進めています。神奈川県の県西地域県政総合センターは、防除の事業は市町村が行っているとして各市町村へ問い合わせるよう案内し、青森県は、枯れた木を見つけたら県、各市町村、森林組合などへ連絡するよう求めています。
- 山林、松林、海岸林、公園や道路の松: その土地の市区町村の林業・農林・緑の担当か、都道府県の林業の出先機関へ。
- 自宅や社寺の松: 処理するのは持ち主です。防除には所有者の承諾が要ります(森林総合研究所)。
- 伐った松: 青森県は、被害のある市町村の枯れた木を市町村の外へ動かさないよう求め、森林病害虫等防除法の違反にあたる可能性があるとしています。
早く伐る理由は、枯れた松が翌年の発生源だからです。幼虫はその中で冬を越し、初夏に多い場合は数万〜数十万頭の線虫を体に乗せて出てきます。成虫はふだん10mほどの移動を繰り返すので(森林総合研究所)、枯れた松を1本残すと、そのすぐ周りの松が真っ先に危なくなります。期限は、山梨県が枯れた翌年の5月まで、青森県が5月末まで、静岡市はカミキリが飛び立つ5月下旬より前としています。細い枝にもいるため、森林総合研究所は直径1.5〜2cmほどの枝まで集めて処理するとし、人家や道路の近くの枯れ松は倒れる危険もあるとしています。
樹木医から見たこと
「マツ枯れの写真を見せて」と聞かれて、赤く枯れた松の写真を1枚見せても、答えとしては半分だと思っています。写真に写る赤い松は、すでに水が通らなくなった松だからです。その前の、松やにが止まってもまだ葉が緑の時期は、写真にはほとんど写りません。この記事で段階の図と月の図を先に置いたのは、そのためです。
樹木医の立場から言えば、葉の色を見たら、枝先の新しい葉、葉の垂れ方、幹の松やに、樹皮の傷と孔と順に確かめ、時期と合わせて読むのが確実です。そして、赤くなった松を見つけたときに守れるのは、その松ではなく周りの松です。
守りたい1本の松があるなら、手を打つのは赤くなる前です。当社では寿昌院の臥竜の松で、カミキリが出てくる時期に合わせた薬剤散布などの手入れを行ってきました。松の状態を確かめる樹木診断や、予防の段取りのご相談も承っています。
よくある質問
Q1. マツ枯れの写真は、どこで見られますか。
A. 山梨県森林総合研究所の冊子「大切な松を松くい虫から守ろう」に、松やにが出ない傷、葉の退色と下垂、褐変、年越し枯れ、産卵痕や脱出孔の写真があります。青森県産業技術センター林業研究所の手引きには、松やにの出方の5段階とカミキリの痕跡の写真が、森林総合研究所の冊子には、マツ枯れではない変色の写真が載っています。
Q2. マツ枯れは、どう見分けますか。
A. マツ枯れの松は、葉が赤くなる前に松やにが出なくなり、古い葉に続いて枝先の新しい葉まで色あせて垂れ、短い期間で木全体が赤褐色になります。秋の古い葉の黄変は枝先の葉が緑のまま残り、葉の病気は葉ごと・枝ごとに出ます。葉の色だけでなく、松やにの出方とカミキリの痕跡を合わせて見ます。
Q3. 松が赤くなるのは、何月ごろですか。
A. 温暖な地域では、通常8月から9月ごろに葉が赤くなり始め、晩夏から秋にかけて変色が進みます。寒い地域や大きな木では、感染の翌年の春に黄色から褐色へ変わる年越し枯れもあります。時期は地域とその年の気温で前後します。
Q4. 松やにが出ていれば、マツ枯れではありませんか。
A. 感染した松は、葉の色が変わる前、感染から数週間のうちに松やにを出せなくなるので、しっかり出ていればマツ枯れが進んでいる可能性は低いと考えられます。ただし、冬は健全な松でも松やにの出が落ち、部分的に枯れた箇所では健全な木でも出ないことがあるので、時期と穴の場所を変えて確かめます。
Q5. 冬に松の葉が黄色くなるのは、マツ枯れですか。
A. 枝の元のほうの古い葉だけが黄色く、枝先の新しい葉が緑なら、秋の古い葉の変色の可能性があります。森林総合研究所が、マツ枯れによらない変色の例に挙げているものです。枝先の葉まで色を失って垂れている、松やにが出ない、という場合はマツ枯れを疑います。近くでマツ枯れが出ている地域では、マツ枯れとして扱うほうが安全です。
Q6. 枯れた松を見つけたら、どこに連絡すればよいですか。
A. 山林や松林、公園や道路の松なら、その土地の市区町村の林業・農林・緑の担当か、都道府県の林業の出先機関に知らせます。自宅や社寺の松は持ち主が処理します。枯れた松の中では翌年のカミキリが育つので、カミキリが出てくる翌年の5月ごろまでに、細い枝まで集めて処理します。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
出典・参考情報
・森林総合研究所 東北支所「マツ材線虫病にどう対処するか―防除対策の考え方と実践―」(2022年3月)p.4〜6・12〜14
・山梨県森林総合研究所「大切な松を松くい虫から守ろう」(平成29年度)Page-1〜7、同(対策)Page-8〜12
・青森県産業技術センター林業研究所「マツ材線虫病(松くい虫被害)の監視・防除対策〜対策の手引き〜」(令和3年3月、令和6年7月改訂)p.1・4・6・10
・青森県農林水産部林政課「青森県マツ類及びナラ類の伐採・移動・利用に関する留意事項」(令和6年4月2日改定)
・林野庁「松くい虫被害対策について」p.2
・静岡市「松くい虫防除事業」(2026年5月19日更新)
・岩手県林業技術センター「林業技術情報 No.35(森林病虫害 No.11)アカマツ雪害木調査の注意点」(平成18年8月25日)、「健全なアカマツの樹脂の出方〜マツ材線虫病被害木診断のために〜」(岩手の林業 令和6年10月15日)
・神奈川県 県西地域県政総合センター「森林保全に関する業務」(2026年7月21日更新)
・長野県林業総合センター「ミニ技術情報 No.24 マツの葉枯性病害と防除」(平成12年5月、平成20年1月改)
・大畠誠一「マツ属の葉の寿命」京都大学農学部演習林報告 64(1992年)
・いずれも2026年10月16日に確認
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