樹木を管理する上での気づき

我々人間は木々(植物)に囲まれて生きています。
都会に住んでいる我々にとって、植物が無い生活は考えられない位ではないでしょうか。
日本語の文章も勉強中の加藤バンジャマンです。
よく、「緑っていいね!」とか「緑ってやっぱり癒されるね!」
などと言いますが、実は僕も今まで何回も口にしたセリフです。
街にある緑は人間による管理が行われているからこそ綺麗に保たれているわけ
です。しかし、人間による管理があるからこそ様々な点に気をつけないといけ
ません。
今回お話したいのは、樹木医がいるトシランドスケープという造園会社で
植栽管理(メンテナンス)の仕事を始めてから気が付くようになったことの一つです。
樹木の管理と言えば主に思い浮かぶのは「剪定」という言葉ではないでしょうか。
木に登って剪定鋏や鋸(ノコギリ)で不要な枝や枯れ枝などを落とすという作業ですね。
つまり、木を切るという行為なので、当然木にダメージを与えることになります。
皆さんが街や公園を散歩している時にお気付きになられているかもしれませんが、
枝を切ったら切り口という傷跡が残ります。
何年か経てば樹皮が再生し、切り口がこのように完全に塞がるはずです。
こちらは樹皮がまだ完全に塞がれていない状態の写真です。
見ての通りですが、樹皮が少しずつ切り口を覆っていくプロセスが分かります
よね。
しかし、次のような切り口を見たことがありませんか。
このような状態だと、何年経っても切り口が塞がらず、残った枝の部分が腐っ
てしまい菌などが樹木に侵入しやすくなります。つまり、その木の命にかかる問
題です。
本来であれば、次のように枝を切っておけば切り口が今現在完全に塞がれてい
るでしょう。
結論として、我々の周りにある木の殆どが可哀想ではありませんか。
フランスでは、「痛いからこそ美しくなるんだ」という女性に対する皮肉な表
現がありますがまさにその通りです。
しかし、その木への負担をちょっとした
気遣いで減らしてあげれば、もっと立派な木も育てられるし街もより一層美し
くなるはずではないでしょうか。
僕も、そういった細かい所に気を配ることで一人の職人としてだけでなく、
一人の人間として成長し、街の緑の美しさに貢献していきたいと思います。
Toshi Landscape Inc.
株式会社トシ・ランドスケープ
加藤バンジャマン kato Benjamin