2026年11月1日、マイナビ進学の高校生向けコンテンツ「職業人図鑑」に、樹木医の仕事を紹介する記事として、代表取締役で樹木医の中村雅俊のインタビューを掲載していただきました。取材でお話しした仕事の中身と、記事では書ききれなかった補足をご報告します。
マイナビ進学「職業人図鑑」の動物・植物分野に掲載
「職業人図鑑」は、株式会社マイナビの進路情報サイト「マイナビ進学」の中で、世の中の職業の仕事内容や魅力を高校生に向けて紹介しているコンテンツです。今回は動物・植物分野の「樹木医」のページで、私が取材を受けました。取材と撮影は2026年9月3日に行っていただきました。
記事は、樹木医を目指したきっかけ、仕事の内容、樹木診断の日の1日のスケジュール、仕事に必要な力、仕事の魅力、高校生へのメッセージという流れで構成されています。ぜひ本文をご覧ください。
掲載ページ: マイナビ進学「職業人図鑑」動物・植物分野 樹木医
樹木医の仕事は「診る」と「手を入れる」の二つ
取材では、当社の樹木医の仕事を、大きく二つに分けてお話ししました。一つはツリーリスクアセスメント(樹木診断)で、倒れたり枝が折れたりするおそれがないか、腐朽や衰弱が進んでいないかを調べる仕事です。もう一つはグリーンメンテナンス(植栽管理)で、診断の結果をもとに、剪定や伐採、土壌や樹勢の回復、病害虫への対策、支柱やワイヤーで支える作業などを行います。
診断はまず目で見て、空洞や裂け目、キノコや虫の痕がないかを確かめます。次に木槌で幹を叩いて音を聞き、内部に空洞がないかを探ります。そのうえで、必要な木には診断機器を使って幹の内部を調べます(機器の使い分けは樹木の精密診断(機器診断)とはで解説しています)。
近年は海外の機器が増え、判断の材料は以前より多くなりました。それでも、機器の数字だけで木の状態は決まりません。その木がこれまでどう手入れされてきたのか、どんな場所に立っているのか。目と耳で確かめたことと、その木の履歴を合わせて読むことを、取材でもいちばん大切な点としてお伝えしました。
診断の結果を伝え、残すか伐るかを一緒に決める
私が見る木は、街路樹や公園、神社など、公共の場所に立つものが多くあります。診断は報告書を出して終わりではなく、その結果をお客様に説明し、伐採するのか、回復に向けて管理していくのかを一緒に決めるところまでが仕事です。
そのため、言葉だけで説明せず、写真や幹の断面図を使い、ときには現地で同じ木を一緒に見上げながら、判断の理由までお話しするようにしています。最初は「落ち葉が困る」「枝が伸びて暗い」というご相談だったものが、木の状態を一緒に見ているうちに、この木をどう残していくかという話に変わることがあります。

診断した木の前で、結果を説明する当社のスタッフ(周りの方の顔はぼかしています)
困りごとの原因として見られていた木が、これから育てていく街の資産として扱われるようになる。当社がビジョンに掲げる「緑を、街の資本に。」は、こうした一本一本の場面の積み重ねだと考えています。
自分の寿命を超えて生きる木と向き合う
仕事の魅力を聞かれて、私は時間の長さを挙げました。樹木は人よりずっと長く生きます。今日の管理の判断が、私の人生を超えて木の姿に残っていきます。
取材では、病気や害虫の被害が重なって弱っていたアカマツの話もしました。回復に向けた管理の計画を自分で立て、いまも養生を続けています。少しずつ状態が戻っていく様子を見るのは、この仕事の大きな喜びです。
樹木医への道は一本ではない
私は大学で商学部の経営学科に学び、卒業後は撮影やロケハンに関わる会社で働いていました。祖父の盆栽や、家の近くの緑の多い神社や公園を眺めて育ち、樹木に直接触れる仕事がしたいと造園の仕事に移りました。現場で働くうちに、庭をつくる技術よりも、その木がいまどんな状態にあるのかを判断することに惹かれ、樹木医を目指しました。
樹木医は、一般財団法人日本緑化センターが認定する資格です。樹木の調査や維持管理、診断・治療など、樹木の保護・育成に関わる業務経験が5年以上ある人(樹木医補の資格がある人は、認定後の業務経歴が1年以上)が選抜試験を受け、合格した人が樹木医研修を受講します(日本緑化センター「樹木医・樹木医補」)。大学で樹木を専門に学んでいなくても、現場で積んだ時間がそのまま入口になります。資格の全体像は造園・植木屋の資格一覧にまとめています。
都市の緑は、夏の暑さをやわらげ、雨水を受け止める大切な役割を持つ一方で、倒木のように向き合わなければならない課題も抱えています。これから何十年も続く手入れの担い手は、いま進路を考えている世代です。樹木に関わる仕事の入口がいくつもあることが、高校生の方に少しでも伝わればうれしく思います。
取材をしてくださった株式会社マイナビの皆様、制作を担当された編集の皆様、ありがとうございました。これまでの取材・出演は広報活動のまとめでご紹介しています。
よくある質問(Q&A)
Q1. マイナビ進学「職業人図鑑」とは何ですか?
A. 株式会社マイナビの進路情報サイト「マイナビ進学」の中で、世の中の職業の仕事内容や魅力を高校生に向けて紹介しているコンテンツです。2026年11月1日、動物・植物分野の「樹木医」のページに、株式会社トシ・ランドスケープ代表取締役で樹木医の中村雅俊のインタビューが掲載されました。
Q2. 樹木医はどのような仕事をしていますか?
A. 当社の樹木医の仕事は、大きく二つです。一つは樹木診断で、目視・木槌による打診・診断機器で、倒れたり枝が折れたりするおそれがないかを調べます。もう一つは植栽管理で、診断の結果をもとに剪定・伐採・樹勢の回復・病害虫への対策・支柱による支えなどを行います。診断の結果をお客様に説明し、残すか伐るかを一緒に決めるところまでが仕事です。
Q3. 樹木医になるには、大学で樹木を学ぶ必要がありますか?
A. 必ずしも必要ではありません。樹木医は一般財団法人日本緑化センターが認定する資格で、樹木の保護・育成に関わる業務経験が5年以上ある人(樹木医補の資格がある人は、認定後の業務経歴が1年以上)が選抜試験を受け、合格した人が樹木医研修を受講します。造園などの現場で積んだ経験が入口になります。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
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