私たちは、「良い技術は国境を越える」という前提で、樹木医として海外のアーボリカルチャー(樹木管理)の知見を、日常の業務に取り入れています。
今回、Instagramで交流をしているイタリアのアーボリスト fotosintesi_di_zeno_gasparri(Instagramアカウント) さんが、
ヨーロッパ各国で共通言語として使える基準書や、アーボリカルチャーの根幹に触れる書籍を日本に送ってくださいました。
現場の言葉、判断、そして責任を支えるのは、最終的には「共通のものさし」です。
だからこそ標準類が手元に揃うことは、単に資料が増える以上の意味を持ちます。
迷ったときに立ち戻れる基準があることは、判断の精度と説明責任を確実に引き上げてくれるからです。
先に答え
- EAS(European Arboricultural Standards)は、EU の Erasmus+ の支援を受けた事業 TeST(2019年9月〜2022年8月、欧州11か国)の作業部会が EAC と協力してまとめた、樹木管理の共通基準です。剪定・ケーブリング/ブレーシング・植栽の3冊があり、公式サイトから無料で入手できます。
- 剪定の基準(2021年の第1版)は、切る枝を親枝の太さの3分の1以下、切り口の直径の上限を傷を囲い込む力の弱い樹種で5cm・強い樹種で10cmとし、ブランチカラーのすぐ外で切り、癒合剤は塗らないとしています。
- 日本の拠り所の多くは国の通達や自治体のマニュアル、米国は国家規格の ANSI A300、EAS は国をまたぐ自主的な共通基準です。当社は判断の物差しとして読み比べています。
- 一緒に届いた『AMICO ALBERO』は都市の緑の効用を300以上の文献で整理したイタリアの本、『Modern Arboriculture』は CODIT で知られる Alex L. Shigo の本です。
EAS(European Arboricultural Standards)とは何か
とりわけ EAS(European Arboricultural Standards) の各スタンダードは、欧州プロジェクト TeST(Technical Standards in Tree Work) の作業部会が、EAC(European Arboricultural Council) と連携してまとめたものです。各スタンダードには、TeSTとEACの関係や、(TeSTが)Erasmus+の支援を受けた旨が明記されています。
TeST(Technical Standards in Tree Work)は、2019年9月から2022年8月まで欧州11か国の団体が参加した事業で、運営の窓口はチェコの Arboricultural Academy です。剪定の基準の著者は14人、まとめ役はチェコの Jaroslav Kolařík 氏です。
作業部会の原案を、誰でも意見を出せる公開の意見募集にかけてから最終版にします。ライセンスは CC BY-ND 4.0 で、EAS の公式サイトから無料で入手でき、各国語の翻訳と、国ごとの事情を足す付属書(national annex)もあります。後継の事業 ECoST(2022年2月〜2025年2月)では樹木の評価などの3つの基準が完成し、剪定の基準は2024年秋に最初の改訂を終えています。
| 基準 | 番号と版 | 扱う内容 |
|---|---|---|
| 剪定 | EAS 01:2021(第1版、2021年6月)、2024年秋に改訂 | 剪定の技術、樹木の分類、剪定マトリクス、ヤシ、現場管理 |
| ケーブリング/ブレーシング | EAS 02:2022(第1版、2022年8月)、2026年秋に改訂の予定 | 固定の方法、設置、記録・点検・交換 |
| 植栽 | EAS 03:2022(第1版、2022年8月)、2025年秋に改訂(公式の表記は2026年8月版) | 植栽の場所、苗木の品質、植え付け、植栽後の管理 |
(出典: European Arboricultural Standards 公式サイト「TeST」「ECoST」「EAS – Blog」(2026年10月17日に確認)、EAS 01:2021 英語版 第1版 1.1.1・1.1.2)
植栽・剪定・ケーブリング/ブレーシングといった主要業務を、手順・安全・品質の観点から標準化し、国や言語が違っても同じ目線で議論できるよう整理されている点が特徴だと感じます。

「海外が正しい」ではなく、「往復」で判断精度を上げる
私たちが海外の基準や思想を学ぶのは、「海外が正しいから」ではありません。
日本の現場には日本の条件があり、積み重ねてきた技術があります。
その一方で、樹木の生理・力学・リスクの考え方には普遍性もある。
両方を往復しながら、自分たちの判断精度と説明責任を、もう一段引き上げていきたい。今回の書籍は、そのための“共通言語”として、確かな手触りを与えてくれました。
日本・米国・欧州の剪定の基準は、成り立ちが違う
| 資料 | 出しているところ | 性格 |
|---|---|---|
| 道路緑化技術基準 | 国土交通省(2015年3月に改正) | 道路緑化の計画から管理までの国の通達 |
| 街路樹診断等マニュアル(令和3年度)、街路樹維持管理計画書(令和3年12月) | 東京都建設局 | 診断の手引きと、樹種ごとの剪定の表を持つ計画 |
| 街路樹剪定マニュアル(令和2年12月) | 埼玉県 | 自治体の剪定の手引き |
| ANSI A300-2023 Tree Care Standards | 米国(TCIA が事務局) | 1995年に剪定の部、2023年に10部を1冊にした国家規格 |
| EAS 01:2021 | TeST の作業部会と EAC | 国をまたぐ自主的な共通基準 |
(出典: 国土交通省 報道発表(2015年3月31日)、東京都建設局・埼玉県の各資料、TCIA「ANSI A300 Standards」、EAS 公式サイト)
日本の資料の多くは発注の仕様や管理の計画と結びつき、EAS は各国が翻訳と付属書で取り込む形です。どちらが上ではなく、作られ方と使われ方が違うのだと思います。たとえば日本の行政資料には切り口に癒合剤を塗ると定めるものがあり(「剪定の切る位置はブランチカラー フラッシュカットとスタブカットを避ける、樹木にやさしい剪定」で調べました)、EAS は塗らないとしています。団体と資格の違いは「ISA・TCIA・英国AAとは──海外のアーボリスト団体と日本の樹木医制度を、樹木医が比べる」で比べています。
次は日本の現場知を、こちらから手渡す番
次はお返しに、日本の剪定技術や樹木医学の考え方が伝わる本を数冊お送りします。
こちらからも日本の現場知を手渡し、学びを一方通行にしない。
そんな往復運動が、国際交流を「実務の力」に変えていくと考えています。
いつか現地で直接、意見交換できる日を楽しみにしています。(追記:その後、ヴェローナでゼノ・ガスパリさんにお会いすることができました。そのときのことは「イタリア ヴェローナでアーボリストとの交流」にまとめています。)
ありがとうございました。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
送っていただいた書籍の要点
1)European Arboricultural Standards(EAS)
European Tree Pruning Standard(EAS 01:2021)
都市樹木の剪定に関する、用語・手順・安全・品質の共通基盤として整理されたスタンダードです。EAS 01:2021として示され、TeST作業部会とEACの連携で刊行された旨が記載されています。
対象は森林の外にある若木から老木までで、森林の施業と果樹は対象外です。章立ては、1 目的(バイオセキュリティを含む)、2 資格・安全、3 剪定の技術(主な作業は骨格づくり・側方の縮小・上部の縮小・仕立て・回復の5種)、4 樹木の分類(目的、生育段階、仮の樹冠と恒久の樹冠)、5 剪定マトリクス(広葉樹)、6 ヤシ、7 現場管理、付録1 傷を囲い込む力による樹種の一覧です。太陽光パネルへの日陰や落ち葉のような「ささいな問題」を理由にした剪定は勧めない、と書いています。
| 項目 | 2021年の第1版の決まり |
|---|---|
| 切る枝の太さ | 親枝の直径の3分の1以下 |
| 切り口の直径の上限 | 傷を囲い込む力の弱い樹種で5cm、強い樹種で10cm |
| 切る位置 | ブランチカラーのすぐ外、フラッシュカットは避ける、大枝は三段切り |
| 癒合剤 | 塗らない |
| 枯れ枝 | 恒久の樹冠の枯れ枝は生物多様性のために残すことを原則とし、仮の樹冠の枯れ枝は取り除く |
| 剪定を避ける時期 | 芽吹きから葉が開ききるまで、紅葉から落葉まで、長い干ばつの間 |
| 一度に取る葉の量の上限 | 若木の仮の樹冠30%、恒久の樹冠20%、成木10% |
| 剪定の間隔 | 若木2〜3年ごと、恒久の樹冠を持つ若い成木などは5〜10年ごと、成木は本当に必要なときだけ |
| 通行のために確保する高さ | 歩行者2.5m、車両4.5m(樹冠と幹の比は2:1以上) |
| 上部の縮小 | 例外的な場合に限り、必要な量を計算し、3〜5年後に経過を確かめる |
| 芯止め(topping) | 仕立ての目的が無い成木の芯止めは悪い作業と明記 |
(出典: EAS 01:2021 英語版 第1版 1.1.6・1.1.7・3.2.4・3.2.5・3.2.7・3.2.11・3.2.19・3.3.2・5.2.2・5.9 ほか。改訂版で数値が変わっている可能性があります)
当社の読みでは、要は「仮の樹冠」と「恒久の樹冠」の分け方です。いずれ通行のために外す下枝と、将来まで残す枝を若木のうちから分け、外す枝でも一度に取りすぎない。透かしを基本にしてきた当社のやり方(「透かし剪定とは──日本の庭師が「抜いて整える」剪定の考え方|樹木医が解説(Sukashi: Japanese Thinning Pruning)」)とも、向いている方向は近いと感じています。
European Tree Cabling/Bracing Standard(EAS 02:2022)
ケーブリング/ブレーシング(樹体支持・補強)について、適用条件から設計思想、施工、設置後の管理(点検・記録を含む)までを標準化することを目的としたスタンダードです。
3章 固定の方法(剪定による安定化・動的・静的・ボルト・支柱など)、4章 設置、5章 記録・点検・交換、6章 現場管理という章立てで、長い目で見て望ましいのは剪定による安定化だという立場です。
| 項目 | 2022年の第1版の決まり |
|---|---|
| 資材の伸び率 | 動的5〜25%、静的2%未満 |
| 資材の耐用年数 | 最低8年 |
| 付ける高さ | 動的は樹冠の上半分(1段なら分岐から枝の長さの3分の2が目安)、静的は分岐から樹冠の下側4分の1 |
| 動的の緩み | 長さ5m以下で10〜15%、それより長いと5〜10% |
| 記録 | 設置日・種類・高さ・破断荷重などを所有者に渡す |
| 点検 | 地上からの目視は年1回以上(双眼鏡で、落葉期が適する)、樹上での詳細な点検は5年に1回以上 |
(出典: EAS 02:2022 のイタリア語訳(ISA Italia)。条の番号は訳本で振り方が違うので書いていません)
付けたら終わりではなく、点検と交換までが管理だというのがこの基準の読みどころです。ドイツで見た樹冠固定は「ドイツ・フライジングでアーボリスト視察 Arbocareと専門商社Freeworkerに学ぶ樹冠固定(ケーブリング)と樹木管理の基準」に、ロープの方式は「コブラ・ツリーケーブリングとは──金具を使わず樹上で幹と枝を結ぶ、樹木のロープ支柱の仕組みと使い分けを樹木医が解説」にまとめています。
European Tree Planting Standard(EAS 03:2022)
植栽の計画〜苗木品質〜植え付け手順〜定着後管理までを、失敗しないための工程として体系化したスタンダードです。EAS 03:2022として示されています。
3章 植栽の場所(樹種の選び方、土壌、地下の空間、舗装面)、4章 苗木の品質(欧州の苗木の基準 ENA 2010 を参照)、5章 植え付けの手順、6章 追加の技術(構造用土壌、ソイルセル、ルートバリアなど)、7章 植栽後の管理、8章 ヤシの順です。
| 項目 | 2022年の第1版の決まり |
|---|---|
| 植え穴 | 直径は根鉢の1.5倍以上、一つずつ掘るより溝状に植える方が良い |
| 植える高さ | 根元を周りの地面より数cm高く |
| 支柱 | 幹を地上50〜60cmで支え、ふつう2〜3生育期で外す、点検は年1回以上を2年以上 |
| 灌水用の土手と剪定 | 土手は2年以上維持、剪定は植えて1〜2生育期たってから |
| 根が張れる土の量(付録5) | 樹高16m超で80〜120年もたせる木は40m³(地下水に届く場合)・70m³(届かない場合)、樹高8m未満は10m³・20m³ |
(出典: EAS 03:2022 英語版 第1版 5.6〜5.8・7.1〜7.3、付録5)
海外の支柱の考え方は「海外のケーブリング資材と樹木支柱──Cobra・GEFA・Gleistein・鋼製ケーブル、Platipus・三本杭、そして「支柱は必要なときだけ、低く、早く外す」という考え方を樹木医が読む」に、日本の支柱は「日本の樹木支柱の種類と歴史──鳥居・八ツ掛・布掛・やぐら、竹と杉丸太としゅろ縄の手仕事|樹木医が解説(Japanese Tree Staking: Torii, Yatsugake and Nunokake)」に書いています。
2)『AMICO ALBERO(Francesco Ferrini / Alessio Fini)』
イタリア語タイトルは AMICO ALBERO。著者は Francesco Ferrini / Alessio Fini、出版社は Edizioni ETS。都市における緑の役割や利点をテーマにした書籍として刊行情報が示されています。
出版社の書誌では、正式な題は『Amico albero. Ruoli e benefici del verde nelle nostre città (e non solo)』(私たちの街の、そして街だけではない緑の役割と恩恵)で、2017年刊、140ページ、ISBN 9788846749505です。300以上の文献をもとに、心の健康、心臓や血管の病気、大気汚染、気候、騒音、暑さへの都市の緑の効用をまとめ、植物が起こす問題にも一つの部を割いています。専門家でない読者にも読めるように書かれた本です。
Francesco Ferrini 氏はフィレンツェ大学(DAGRI)の教授で、イタリア樹芸学会(SIA)の会長(2005〜2011年)、ISA の理事(2005〜2016年)を務めました(履歴書)。Alessio Fini 氏は、出版社の著者紹介ではミラノ大学(DiSAA)の准教授です。都市の暑さと緑の関係は、当社も「ヒートアイランド現象と都市緑化|東京・パリにみる最新の課題と対策」に書いています。
3)『Modern Arboriculture(Alex L. Shigo)』
樹木を“システム”として捉え、健全性や防御機構、管理介入(剪定など)を科学的に整理する古典的な一冊として知られています。出版情報として Shigo & Trees Associates、1991年、ISBN 0943563097 が確認できます。
英語の原著の副題は、図書館の目録では「A Systems Approach to the Care of Trees and Their Associates」です。樹木がどう育ち、どう身を守り、どう枯れていくかを、番号を振った短い項目と図で説明する本で、CODIT、チロース、あて材、エネルギーの流れといった話題が並びます。日本樹木医会の『現代の樹木医学(要約版)』もあります。
Alex L. Shigo(1930〜2006年)は米国農務省森林局の植物病理学者で、1977年に H. G. Marx と出した「Compartmentalization of Decay in Trees」で、約1万本の樹木を切り開いた結果から、傷を受けた木が腐朽を区画に閉じ込める仕組み(CODIT)を4つの壁で説明しました。
EAS の剪定の基準と CODIT のつながり(当社の読み)
樹種を傷を囲い込む力で分けて切り口の上限を変えること、ブランチカラーのすぐ外で切ること、癒合剤を塗らないこと。EAS の剪定の基準のこうした決まりは、CODIT とその後の研究が示してきた方向と重なります。著者の一人の Dirk Dujesiefken 氏は『The CODIT Principle』の共著者でもあります。このつながりは基準の本文の言葉ではなく、当社の読みです。枝の付け根を読む職人の目は「枝の付け根で切る──植木職人が付け根を読む目と、ブランチカラーを残す切り方(Where to Cut: Reading the Branch Base in Japanese Pruning Practice)」に書いています。
海外の基準と、当社の海外の記事
海外の現場の記事には、ほかに英国の「樹木医がイギリスの樹木診断に学ぶ ― 都市の樹木を守るための対話と発見」、カナダの「トロント大学の都市林業の授業で、当社の笠原がゲスト講義 御神木と都市の樹木保全を、AI通訳で海外の学生へ」、ドイツの機器メーカーの「IML社とは──レジ(Resi PD)とピカスをつくるドイツの樹木診断機器メーカーを、樹木医が解説」があります。国が違えば法律も気候も資格も違いますが、切り口をどう小さくするか、木をどう支えるかという問いは、どの国でも同じ形で立てられていると感じます。
よくある質問(Q&A)
Q1. EAS(欧州アーボリカルチャー基準)とは何ですか?
A. 欧州の樹木管理の共通基準です。EU の Erasmus+ の支援を受けた事業 TeST(2019年9月〜2022年8月、欧州11か国)の作業部会が EAC と協力してまとめ、剪定(EAS 01:2021)、ケーブリング/ブレーシング(EAS 02:2022)、植栽(EAS 03:2022)の3冊があり、公式サイトから無料で入手できます。
Q2. EAS の剪定の基準では、どのくらいの太さの枝まで切ってよいとしていますか?
A. 2021年の第1版では、切る枝を親枝の直径の3分の1以下とし、切り口の直径の上限を、傷を囲い込む力の弱い樹種で5cm、強い樹種で10cmとしています。一度に取る葉の量の上限も、若木の仮の樹冠で30%、恒久の樹冠で20%、成木で10%と決めています。
Q3. EAS では剪定の切り口に癒合剤を塗りますか?
A. EAS の剪定の基準(2021年の第1版)は、癒合剤は塗らないとしています。切る位置はブランチカラーのすぐ外で、フラッシュカットは避けます。日本の行政資料には切り口に癒合剤を塗ると定めるものもあります。
Q4. EAS のケーブリングの基準では、点検はどのくらいの頻度で行いますか?
A. 2022年の第1版では、地上からの目視の点検を年1回以上(双眼鏡を使い、落葉期が適する)、樹上での詳細な点検を5年に1回以上としています。設置日・種類・高さ・破断荷重などを記録して所有者に渡すことも求めています。
Q5. EAS の植栽の基準では、植え穴や支柱をどう定めていますか?
A. 2022年の第1版では、植え穴の直径を根鉢の1.5倍以上とし、溝状に植える方が良いとしています。支柱は幹を地上50〜60cmで支え、ふつう2〜3生育期で外し、その間は年1回以上点検します。植えたあとの剪定は1〜2生育期たってからです。
Q6. EAS は日本の剪定の基準や米国の ANSI A300 とどう違いますか?
A. いちばんの違いは成り立ちです。日本の拠り所の多くは国の通達(道路緑化技術基準)や自治体のマニュアルで、米国の ANSI A300 は TCIA が事務局を務める国家規格です。EAS は欧州11か国の専門家が公開の意見募集を経てまとめた、国をまたぐ自主的な共通基準です。
Q7. 『AMICO ALBERO』はどんな本ですか?
A. 都市の緑の役割と効用を、300以上の文献をもとに整理したイタリアの本です。著者は Francesco Ferrini 氏と Alessio Fini 氏で、Edizioni ETS から2017年に出ています。心の健康や大気汚染、暑さなどに加え、植物が起こす問題にも触れています。
Q8. Alex L. Shigo の CODIT とは何ですか?
A. 傷を受けた樹木が腐朽を区画に閉じ込める仕組みを、4つの壁で説明した考え方で、米国農務省森林局の Alex L. Shigo が H. G. Marx と1977年にまとめました。EAS の剪定の基準が癒合剤を塗らず、樹種の傷を囲い込む力で切り口の上限を変えているのは、CODIT 以後の研究と同じ方向だと当社は読んでいます。
参考文献・出典(抜粋)
European Tree Pruning Standard(EAS 01:2021)
European Tree Cabling/Bracing Standard(EAS 02:2022)
European Tree Planting Standard(EAS 03:2022)
AMICO ALBERO(Edizioni ETS)
Modern Arboriculture(Google Books / 出版情報)
・European Arboricultural Standards 公式サイト、EAS 01:2021、EAS 02:2022 イタリア語訳、EAS 03:2022
・Edizioni ETS「Amico albero」、Francesco Ferrini 履歴書(2025年)
・Shigo・Marx「Compartmentalization of Decay in Trees」(1977年)
・国土交通省「道路緑化技術基準」の改正(2015年)、東京都「街路樹診断等マニュアル」、TCIA「ANSI A300 Standards」
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・ドイツ・フライジングでアーボリスト視察 Arbocareと専門商社Freeworkerに学ぶ樹冠固定(ケーブリング)と樹木管理の基準
・ヨーロッパの街路樹管理から考える──フランス・スペイン、そして東京へ
・トシ・ランドスケープの視点と取り組み
・イタリア ヴェローナでアーボリストとの交流
・ISA・TCIA・英国AAとは──海外のアーボリスト団体と日本の樹木医制度を、樹木医が比べる
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※ 「アーボリスト」は、株式会社ツリークライミングワールドの登録商標です。当社の記事では、樹木の手入れを専門とする職業(英語の arborist)を指す言葉として使っています。
※ 「ツリークライミング」は、株式会社ツリークライミングワールドの登録商標です。当社の記事では、ロープとハーネスで樹木に登って作業する技術を指す言葉として使っています。






















