植栽基盤とは、「植物の根が支障なく伸長して、水分や養分を吸収することができる条件を備え、ある程度以上の広がりがあり、植物を植栽するという目的に供せられる土層」のことです(日本緑化センター『植栽基盤整備技術マニュアル』2009年)。この土の状態を調べ、樹木が育たない原因と対処を明らかにするのが、植栽基盤調査です。

植栽基盤に求められる広がり・深さ・物理性・化学性の4つの条件は、「植栽基盤の4つの条件」で1つずつ説明しています。
植栽基盤・・・?と、その名称を聞いただけでは何のことかわからないと思います。
弊社でも資格を取得している「植栽基盤診断士」の認定団体・日本造園建設業協会によると、
「植物が正常に生育できるような状態になっている地盤」と定義しています。
つまりは、植物が元気に育つ状態の土 といったことになります。
個人邸、マンション、オフィスビルにしても植物を植栽しているのだから、
当然土もしっかり良いものを準備しているのだろうと思われがちですが、現実はまったく異なります。
良くあるお問い合せですが、
「マンションが建ってから数年たつが樹木が全然成長しない(もしくは枯れていっている)」
「雨が降った次の日もずっと植栽地の水がはけない」 など
こういったお問い合わせの原因の大部分は土(植栽基盤)に異常があることが多いです。
それは建物に建設するにあたり
・土壌が締固めされすぎている(根が伸びられない、水がはけない等の問題)
・コンクリートガラの混入など植栽用の土といえない環境(アルカリ化等の問題)
など、植栽の事まで考慮しきれない現状が多数あります。

それらの原因が具体的にどういう状況で、今度どういった対処が必要なのかを調査することが
植栽基盤調査といえます。
よくあるお問い合わせの症状ごとに、疑う土の原因と、確かめる調査を並べると次のとおりです。
| お問い合わせの症状 | 疑う土の原因 | 確かめる調査 |
|---|---|---|
| 植えて数年たっても育たない、枯れていく | 締め固めで根が伸びられない、pHや塩類濃度の異常(コンクリートガラの混入によるアルカリ化など) | 土の硬さ(長谷川式土壌貫入計など)、pH・EC(電気伝導度) |
| 雨の翌日も植栽地の水がはけない | 透水性の不良(締め固め、下の層で水が止まる) | 透水性(長谷川式簡易現場透水試験器)、試掘や検土杖で土の層を見る |
| 木の大きさに比べて植栽地が狭い | 植栽基盤の狭さで水分が足りない(乾燥害) | 植栽地の広さと土の層の厚さ |
出典: 原因は東京都建設局「令和3年度 街路樹診断等マニュアル」p.79(腐朽菌のほかに樹勢不良となる原因)、調査の器具は国土技術政策総合研究所「街路樹の倒伏対策の手引き 第2版」(2019年)p.1-57 表-2.6
原因を理解せずに、施肥(肥料)を行ったり、水やりをしたりと、
なんら効果のない処置(むしろ悪影響の場合もあり)を行っている
植栽管理業者が多いのが現状です。
まずは根本的な原因が何なのかをしっかり把握していく必要があります。

土の原因ごとの詳しい説明は「土が原因で樹木が弱るとき」と「植栽基盤診断士とは」にまとめています。
次回はトシ・ランドスケープの植栽基盤調査ではどういった調査を行うのかを
紹介していきます。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
樹木医 髙尾聡司
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当社は、年間の植栽管理、樹木診断、高木の剪定・特殊伐採を承っています。管理の進め方や診断の流れは、資料ダウンロードのページでご覧いただけます。ご相談はお問い合わせフォームからお待ちしています。
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