マンションの第一印象を決定づけるのは、美しく整備されたエントランスや緑豊かな植栽空間(景観)だと、私は考えています。
快適な住環境を保ち、資産価値を維持・向上させるうえで、継続的かつ専門的な“植栽管理”は欠かせない存在です。
当社にご相談をいただく管理組合様からは、次のようなお悩みをよくお聞きします。
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毎年の管理費用に見合った手入れがされていない気がする
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台風や害虫被害の緊急対応にすぐ来てもらえない
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そもそも提案や報告が不十分で現状が見えづらい
本記事では、マンションの植栽管理でどんな作業を、いつ行うのか、費用がどう決まるのか、そして業者を選ぶときに何を見ればよいのかを、植栽管理を担う樹木医の立場からまとめます。
先に答え
- マンションの植栽管理は、剪定・刈込・除草・芝刈り・薬剤散布・巡回点検・台風のときの対応を、1年を通して計画的に行うことです。作業の項目と回数は、物件の植栽とご要望・ご予算で決めます。
- 費用は、植栽の量、作業の項目と回数、剪定枝などの処分費、場所ごとの管理の細かさで決まります。見積を比べるときは合計金額だけでなく、項目・回数・数量・処分費・緊急時の対応・報告書の中身をそろえて見ます。
- 築年数を重ねると、毎年の手入れだけでは答えの出ない樹木の大型化や衰弱が増えます。長期修繕計画の中で植栽をどう扱うかも、早めに考えておくと判断がしやすくなります。
- 業者を選ぶときは、見積の内訳の説明、回答の早さ、改善の提案、作業記録や点検報告の提出、樹木医の在籍と中長期の管理計画の有無が目安になります。
植栽管理がもたらす3つの効果
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マンションの外観価値を高める
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快適な住環境を維持する
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中長期的な資産価値の安定に寄与する
どれも一時的な手入れではなく、年間を通じた計画的な管理が必要です。
植物は日々成長・変化し、夏場は猛暑のストレスにもさらされます。手入れをせずに放置すれば、景観の乱れ・病害虫の蔓延・通行や防犯への悪影響などにつながります。
- マンションの敷地で、高木に登って剪定する様子
マンションの植栽管理で行う作業と時期
年間管理では、現地で植栽の量と状態、ご要望とご予算をうかがい、物件ごとに作業の項目と回数を決めます。当社でお引き受けしている主な作業は次のとおりです。
- 高木・中木の剪定(樹種と目的に合わせた時期に)
- 生垣・低木の刈込
- 除草(刈払機と手作業)と、必要に応じた除草剤・発芽抑制剤の散布
- 芝刈り
- 病害虫の防除(薬剤散布)
- 樹木医の巡回点検(病害虫、枯れ枝、枯れた木などの危険箇所)
- 台風や強風で倒木・落枝があったときの対応
剪定の時期は樹種によって異なり、一般に、常緑樹は新芽の生長が休む5〜6月頃と9〜10月頃、落葉樹は落葉した11〜3月頃(と葉が固まった7〜8月頃)、針葉樹は真冬を避けた10〜11月頃と春先が適期とされています(港区「樹木管理マニュアル」)。花を咲かせたい木は、花芽ができた後の剪定を避けます。正面エントランスやシンボルツリーなど建物の顔になる場所と、利用の少ない場所とで、管理の細かさと回数に差をつけることもできます。

それぞれの作業の方法と事例は、植栽管理・メンテナンスのページにまとめています。
植栽管理の費用が決まる要素と、見積の比べ方
年間の植栽管理の費用は、主に次の4つで決まります。
- 植栽の量(高木の本数、生垣の長さ、芝や植え込みの面積など)
- 作業の項目と回数
- 剪定枝や刈り草などの処分費
- 場所ごとの管理の細かさ
同じ物件でも、どの作業を年に何回行うかで金額は大きく変わります。そのため、複数の見積を比べるときは、金額の合計だけでなく、作業の項目と回数、高木の本数や生垣の長さなどの数量、処分費、緊急時の対応、報告書の中身をそろえて見ることをおすすめしています。当社では、現地で植栽の状態とご要望をうかがったうえでお見積りします。
複数の見積を並べるときに、そろっているかを確かめたい項目です(当社の考え)。
| そろえて見る項目 | 確かめること |
|---|---|
| 作業の項目 | 剪定・刈込・除草・芝刈り・薬剤散布・巡回点検のうち、どれが入っているか |
| 作業の回数と時期 | 項目ごとの年の回数と、剪定の時期が樹種に合っているか |
| 数量 | 高木の本数、生垣の長さ、芝や植え込みの面積の数え方が同じか |
| 処分費 | 剪定枝や刈り草の処分費が含まれているか、別になっているか |
| 緊急時の対応 | 台風や強風で倒木・落枝があったときに、どう対応するか |
| 報告書の中身 | 作業記録や点検の報告が出るか、写真や樹木医の所見が付くか |
大きく育った植栽と、長期修繕計画
竣工から年数がたつと、樹木の大型化や衰弱、管理費の増加など、毎年の手入れだけでは答えの出ないご相談が増えてきます。国土交通省の「長期修繕計画標準様式」(令和6年6月改定)でも、外構の修繕工事の項目に「植樹 整備」があり、記載例では修繕周期を24〜28年としています。植栽も、建物と同じように先の計画の中で考える対象です。
国の標準様式で植栽が出てくる所は、次の2か所です。
| 様式の場所 | 項目 | 記載例 |
|---|---|---|
| 様式第3-2号「Ⅳ 外構・その他」17 外構・附属施設 ②附属施設 | 植樹 整備 | (参考)修繕周期 24〜28年 |
| 様式第3-2号「Ⅴ 性能向上工事項目(例)」(5)その他 | 外部環境(外構、植栽、工作物等の整備) | 性能向上工事の例として挙げられている |
出典: 国土交通省「長期修繕計画標準様式・長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」(平成20年6月、令和6年6月改定)様式第3-2号(印刷ページ p.14・p.15)、記載例(印刷ページ p.114)
当社では、樹木医が植栽を一本ずつ評価し、残す樹木と更新する樹木を分ける植栽の現状評価と再生方針から、生育ステージに合わせた長期的な植栽管理の計画づくりまで、ご相談をお受けしています。
業者を選ぶときの目安
マンションの植栽管理は、竣工時から管理会社と取引のある造園会社が担っていることが多く、近年は管理組合が自ら業者を選び直すご相談も、当社の範囲で増えています。どちらにも良い点と注意点があり、比べ方と見直しの進め方はマンション植栽管理の造園業者・植木屋を選ぶにはに詳しく書いています。どちらの場合も、次の点が目安になると考えています。
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□ 見積りが明確で内訳が説明されている
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□ 植栽や樹木管理に関する専門的な知識を有している
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□ 質問・要望への回答が早く的確
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□ 中長期的な視点からの改善提案がある
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□ 作業記録や点検レポートが定期的に提出される
これらに当てはまる業者は、単なる「剪定業者」ではなく、資産管理の一環として植栽管理を捉えている業者です。樹木医資格者の在籍や、中長期の管理計画の有無も、将来のトラブルを避けるために確かめておきたい点です。
- 木槌で幹を叩いて音を聞く
- 根元をレジで測る
- 根元をレジで測る
株式会社トシ・ランドスケープの取り組み
私たちトシ・ランドスケープは、「樹木医」「街路樹・都市樹木診断士」「植栽基盤診断士」「造園施工管理技士」などの有資格者が在籍し、都市型マンションの植栽管理の経験を重ねています。
トシ・ランドスケープの特徴
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中長期的視点に基づいた植栽管理計画の立案
その場しのぎの剪定ではなく、5年後・10年後を見据えた緑地管理を行います。 -
樹木医による定期点検と専門的な判断
病害虫の早期発見や緊急時にも、できるだけ早く対応できる体制を整えています。 -
ワンストップ施工・現場主義
下請けに丸投げせず、自社で一貫して管理・施工することで、情報のズレや品質の低下を防ぎます。 -
“費用対効果”を考えたご提案
予算の範囲で優先順位をつけ、管理方法をご提案します。年間管理の作業と進め方、事例はマンションの植栽管理(植栽管理・メンテナンス)のページにまとめています。 -
- ロープで木に登り、高い位置の幹を確かめる高所外観診断
- 樹上のツリークライマー
- 戸建ての外構の植え込みを植え替える様子
- 道路沿いの生垣への薬剤散布(背負式の噴霧器)
- 区保存樹木イチョウの高所外観診断
- 駐車場沿いの生垣への薬剤散布(背負式の噴霧器)
最後に|現状の植栽管理に「違和感」がある方へ
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掃除が雑…思ったより雑草が多い…など
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剪定後の仕上がりに納得がいかない…
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業者とのやり取りが一方通行になっている…
そんな小さな違和感は、やがて大きな景観劣化や管理トラブルにつながります。
植栽管理の見直しは、その場の作業だけでなく、数年先の姿まで見据えて考えることから始まります。
私たちトシ・ランドスケープは、単に“剪定などの管理作業”をするだけではなく、「都市の景観に付加価値を 人と都市をグリーンでつなぐ」をミッションに、日々取り組んでいます。
植栽管理のご相談・お見積りは無料です(樹木診断は有償で、現地を確認してお見積りします)。
株式会社トシ・ランドスケープ
樹木医 中村雅俊
よくある質問
Q1. 良い造園業者は、どう見極めるのですか。
見積りが明確で内訳が説明されている、植栽や樹木管理の専門的な知識がある、質問や要望への回答が早く的確、中長期的な視点の改善提案がある、作業記録や点検レポートが定期的に提出される、の5点が目安です。当てはまる業者は、資産管理の一環として植栽管理を捉えている業者だと考えています。
Q2. マンションの植栽管理には、どんな作業が含まれますか。
剪定・刈込、除草、芝刈り、薬剤散布、樹木医の巡回点検、台風のときなどの緊急対応です。物件の植栽とご要望・ご予算に合わせて、作業の項目と回数を決めます。剪定の時期は樹種によって異なり、常緑樹は5〜6月頃と9〜10月頃、落葉樹は11〜3月頃、針葉樹は真冬を避けた10〜11月頃と春先が適期とされています(港区「樹木管理マニュアル」)。
Q3. 植栽管理の費用は、何で決まりますか。
植栽の量、作業の項目と回数、剪定枝などの処分費、場所ごとの管理の細かさで決まります。見積を比べるときは、合計金額だけでなく、項目・回数・数量・処分費・緊急時の対応・報告書の中身をそろえて見ることをおすすめしています。
Q4. 植栽管理を放置すると、どうなりますか。
植物は日々成長・変化し、夏場は猛暑によるストレスにも晒されています。それを放置すると、景観の乱れ、病害虫の蔓延、通行や防犯への悪影響などにつながります。そのため、一時的な手入れではなく、年間を通じた計画的な管理が必要です。
Q5. トシ・ランドスケープの植栽管理には、どんな特徴がありますか。
樹木医、街路樹・都市樹木診断士、植栽基盤診断士、造園施工管理技士などの有資格者が在籍し、5年後・10年後を見据えた管理計画の立案、樹木医による定期点検、下請けに丸投げしない自社施工に取り組んでいます。現地調査やご相談の条件は、案件の内容により異なります。ご相談をお待ちしています。
出典・参考情報
- 国土交通省「長期修繕計画標準様式・長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」(平成20年6月、令和6年6月改定) 様式第3-2号「Ⅳ 外構・その他 17 外構・附属施設 ②附属施設」の「植樹 整備」(PDF p.24)、記載例の修繕周期 24〜28年(PDF p.125)
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・神奈川県内大規模マンションで植栽の中長期計画立案に向けたコンサルティング業務
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・マンションにおける中長期の植栽管理提案・コンサルティング マスタープラン策定 神奈川県横浜市
・中長期の植栽管理マスタープラン
・植栽改善 中長期コンサルティング
・マンション 植栽管理コンサルティング
植栽管理の記録と考え方
・マンション植栽管理 神奈川県川崎市
・樹木医がマンション植栽の危険木調査を行いました
・マンション外構植栽の樹種の選び方
・マンション植栽管理の造園業者・植木屋を選ぶには
雑草管理(ケミカルコントロール)
・樹木医による植栽管理における雑草のケミカルコントロール
・マンションの雑草管理(ケミカルコントロール)について 神奈川県横須賀市
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・マンションの植栽リニューアルの進め方──現状の確認・植栽デザイン・工事・植えた後の管理を、4つの事例で樹木医が解説
・マンション植栽管理の造園業者・植木屋を選ぶには
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